2006年02月15日
献体の話
先日の飲み会で、私が「献体」を申し込んでいる事に大変驚いてくださった方がいた。それほど珍しい行為なのだろうかとWebを検索してみると、かなり珍しいようだ。
献体を行う篤志家たちの集まりはあるようなのだが、私の場合はそれとは全く違う経緯で献体を決めた。
まず最初に剣道の話から始めるべきか。最初に教わったのは小学校2年生の時。この時からずっと剣道を続けている。毎日、毎週やった時期もあるが、今ではそれほど頻繁に竹刀を握ることは無い。竹刀よりもバーベルを握る機会の方が圧倒的に多いが、それでもまだ「剣道を続けている」という気持ちでいる。
教わった時の先生は、剣道七段のとても厳しい人だった。「大先生」と呼ばせていただいている。とても軽く打たれているのに、面を受けると、頭の中で爆発が起こったのではないかと思うほどの衝撃が爆発する。今ではもう亡き人となった大先生だが、告別式はとても感動的だった。剣道連盟などの方々がこられた盛大な告別式で1000人は軽く越えているだろうと思われる人々に見送られながらお別れした。霊柩車で火葬場へ運ばれていくはずの大先生のご遺体は、実は兵庫医大へと運ばれたのだった。ご遺族の方々も火葬場に行くまでもなく、みんなと一緒に告別式を終了された。
剣道一筋の大先生は、生前から兵庫医大に献体の申し込みをされていたのだった。あちこちの病院を調べて、わざわざ兵庫医大にしたのは、やはり国立や公立よりも、私立の方が遺体が少ないという理由だったそうだ。生前からこのお話は大先生から聞いていたのだが、実際に目の前で告別式を見た私にはとても感動的なものだった。死んでもなお、社会の役に立つという、普段からの心構えがすばらしかった。
それから一ヶ月後、私も献体の申し込みを行い、兵庫医大に登録されている。毎日木刀を振って剣道を続けることはもうできない。が、心構えだけでも剣道は続けている。実は剣道連盟や段位といった諸処のトラブルに巻き込まれて、高校時代に少しヤケをおこしたので、その手の段位や団体にちょっと嫌気がさしているのだ。
献体という行為がどれほど社会の役に立つのかわからないけれど、とにかく、医学生の方々がきちんとしたお医者さんになるためには、遺体が必要なのだ。解剖学を実地できちんと研修しなければ、医者となれない。その死体の入手経路が、今のところボランティア中心になっているようなので、とりあえず献体の申し込みをしておいたと。
今はどうか不明だが、霊柩車で運ばれてから、「お骨」として自宅に戻ってくるまで、半年~2年程度の時間がかかる。その間、とても寂しい思いをするかもしれないけれど、帰ってくるのを待っててくれるのもまた確か。そういう時間の使い方もあるわけだな。
せっかく献体に登録してあるのだから、轢死やバラバラ死体みたいな死に方はしたくないな。というか、せっかく俺の死体を解剖してくれる医学生に悪いです。できるだけ綺麗に、そして、新鮮なままで持っていけるような状態で逝かないといかんですね。
こないだから、こんな話ばっかり書いてるような気がする。
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いや、スゴイです。その先生のような人のおかげです。
凄く運動が出来た人だったのでしょう、正直読んで「どの筋がどう発達してたんだろう、解剖してみたい」と思いました。
学ぶことが凄まじく多い解剖実習は本当に献体して下さった方に感謝しきりです。
神経一本筋一束、全部焼き付けるかのごとくやってましたけれど、そのように肉体的にスゴイ人がどのような体をしているのかなと思いました。
自分も献体しようと思いましたけれど、真面目な学生ならいいけれど、一部の本当に不真面目な学生にされるのが嫌でやってません。
自分で自分が解剖出来るなら絶対登録するんですが(^^;
体脂肪が多いと、凄まじく実習しにくく涙が出てくるので、もし僕も献体するときはしっかり鍛えて痩せて恥ずかしくない体になろうと思いました(笑)
大動脈解離とか脳動脈瘤破裂とか、なんたら癌とかだと死ぬ側は辛いですが、凄く勉強になります(^^;
白菊会という献体をされる方の会があってこちらでは数年に1回学生との会合があるんですけど、その方は間もなく行きますからね、という感じの人が多く、年代的にも僕たちにスゴイ期待をされてて
「がんばらんといかんな」と思った記憶があります。
なんともコメントしにくいですね。読む人を考えると(笑)。
コメントありがとうございます。きっとコメントしてくださると思ってました。マイミクさんにあと数人、卵さんがいらっしゃるんですよ。気づくかな…(笑)
まあ、いろいろな考え方がある中で、背筋に一本、線を通すような気持ちで献体に申し込んだわけでした。臓器の提供とバッティングしないという保証は無いんですけど、そっちの方もカード書いてます。いなくなったら適当に処理してくれるかなと思ってます。
こんばんは。
ワタシは父のときに「献体?」(だったと思います)
を経験しました。
こちらの場合は、なくなった後、葬儀を1日伸ばして、病院でもう一日父が過ごすことになりました。
最初は悩みました。葬儀まで、一緒に過ごす時間が減ってしまうことに。
ただ、癌で亡くなった父の遺体が、これから同じ病気で闘う方のために少しでもお役に立てれば・・・と思いました。病院の方々から大変手厚い看護をしていただいたことへの感謝の気持ちというのもありました。
自分自身は献体を申し込んでいませんが
これからちゃんと考えていかなくてはいけないなぁと思いました。考えるきっかけを頂いたことに感謝です。